【日本語文法:N1】「〜始末だ」:悪い結果に至ったときに使う表現

1. 文法の意味

「〜始末だ」は、
いろいろな経緯の結果、最終的に悪い状態になってしまったことを表す文法です。

ただの結果ではなく、「そこまで悪くなるのか…」というような、
あきれ・批判・後悔などの気持ちが含まれるのが特徴です。


2. 接続

  • 動詞 辞書形 + 始末だ

例:
・彼には何度も注意したのに、同じミスを繰り返す始末だ。


3. 使用上のポイント

① 悪い結果にだけ使います

「〜始末だ」は、ネガティブな結果に限定される表現です。

例:
× 努力して合格した始末です
→ 良い結果なので不自然

○ 勉強しなかった結果、不合格になる始末です


② 原因・経緯 → 悪い結果の流れで使います

前には「どうしてそうなったのか」という流れがあることが多いです。

例:
・遊んでばかりいて、試験に落ちる始末です。

👉 原因 → 結果 がはっきりしています。


③ 話し手の感情が含まれます

単なる事実ではなく、評価(あきれ・批判など)を含む表現です。

例:
・彼は仕事中に寝る始末です。

・彼はギャンブルにはまったことで借金を繰り返し、ついには家や家族まで失う始末だ。

・息子は大学卒業後も就職せず、今では部屋に引きこもる始末だ。

→ 「信じられない」「あきれている」という気持ちが入っています。


④ やや書き言葉的な表現です

日常会話でも使いますが、
👉 説明・報告・批判の文脈でよく使われる表現です。


4. 例文

・面接の練習をしなかったせいで、本番では答えられず黙る始末でした。
・スマホばかり見ていて、目が悪くなる始末です。
・彼は遅刻を繰り返し、ついに会社を辞めさせられる始末です。
・お金の管理ができず、借金までしてしまう始末です。


5. 類似文型との比較

■ 「〜結果」との違い

「〜結果」は客観的な表現ですが、
「〜始末だ」は悪い結果+感情が含まれます。

例:
・努力した結果、成功しました。(客観)
・努力しなかった結果、失敗しました。
・努力しなかったせいで、失敗する始末です。(強い批判)


■ 「〜てしまう」との違い

「〜てしまう」は軽い後悔ですが、
「〜始末だ」はより深刻な結果になります。

例:
・宿題を忘れてしまいました。(軽い後悔)
・宿題を忘れて先生に怒られる始末です。(悪い結果)


6. よくある誤用

✕ 良い結果に使う

× 努力して合格した始末です
→ 「始末だ」は悪い結果にしか使いません


✕ 使う形の間違い 

作りたい文の考えがまとまっている学生に、意外とよくある間違いです。

× 彼は遅刻を繰り返し、ついには会社をクビになった始末です。

→彼は遅刻を繰り返し、ついには会社をクビになる始末です。


△ 原因がない文

△ 試験に落ちる始末です
→ 前に理由や経緯を表す文がないと、情報が足りない印象があります。

〇彼は1週間授業を欠席したあげく、試験に落ちる始末です。


7. 一緒に使うことが多い言葉

結末を強調する言葉と一緒に使うことが多いです。

例:ついに、とうとう、~まで など 


8. まとめ

・「〜始末だ」は 悪い結果に至ったことを強調する文法です
・「原因 → 悪い結果」の流れで使います
・話し手の あきれ・批判・後悔 などの感情が含まれます
・良い結果には使えません

👉 単なる結果ではなく、
「そこまで悪くなったのか」という気持ちを伝える表現です。


以上、Hotasyでした!

Hotasy_JPgrammar

元プログラマー(底辺)で、 日本語教師5年目のアラサーです。

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